日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2009.11.29  No.1342
日本共産党新座市委員会
貧困ビジネス 是正を
「FIS新座」3畳間で家賃4万7700円
 ホームレスの入所施設で生活保護費を天引きしている「無料低額宿泊所」の問題が大きな社会問題になっています。FIS新座(野火止6丁目)の入所者から「転居したい」と共産党市議に相談がありました。

手元に残るのは1万円〜2万円弱
ベニヤ板で仕切られた3畳間

 訴えによると「6年前に入所した時から生活保護費が入った現金書留は開封され9万円余りの入所費が引かれていて手元には2万円弱しか残らない。部屋は6畳をベニヤ板で仕切った3畳間。音が筒抜けでプライバシーもない。外のアパートに引っ越したいが貯金などすることができない」という相談でした。

 当施設は入所費用は9万2700円(部屋代4万7700円。食費、光熱費等で4万5000円)。生活保護保護費12万円余から9万円を差し引かれると手元には2万円前後しか残りません。しかも通帳や印鑑、現金を施設に預けている人がほとんどのようです。

悪質業者の排除など、厚労省が「無料低額宿泊施設の検討会」

 「無料低額宿泊施設」は本来、ホームレスの自立を支援するため低家賃で短期間宿泊し就労支援の場として位置づけられていますが、保護費のほとんどを施設に徴収され就労支援などなく、入所が長期化しているのが実態です。厚労省は「無料低額施設のあり方検討会」を立ち上げ、届け出制から許可制へ。悪質な事業者の排除、施設運営の透明化などを検討中です。

共産党市議が12月議会で一般質問

 工藤議員は12月議会でこの貧困ビジネスの問題を取り上げます。

 1生活保護費は本人支給が原則だがなぜ現金書留なのか。23畳間で4万7700円は住宅扶助として適正を欠くのでは。3入居が長期化しているのではないか。自立生活ができ、転居を希望する人には敷金等を支給すべき。4ケースワーカーが訪問して入所者の実態把握、就労支援をおこなえるようにケースワーカーの増員が必要ではないか。5他にもこのようなアパートが無届けであると聞くが実態調査を。6生活困窮者にアパート借り上げなどをおこない、公的責任で住宅政策をもつべきではないか。などを質問します。

”グレーゾーン”復活許すな 安心できる貸金業に
グレーゾーン復活許さない。貸金業改正法の早期実施を求めて。大門議員(右)
グレーゾーン復活許さない。貸金業改正法の早期実施を求めて。大門議員(右)

 多重債務問題を解決するため昨年「貸金業法改正法」が可決しました。

  高金利の温床となっていたグレーゾーン金利の撤廃(29・2%を利息制限法の年利15%〜20%に引き下げ)、年収の3分の1以上の借入の原則禁止、テレビコマーシャルの規制などがポイントです。

 12日、改正法の早期完全実施を求めて日本弁護士連合会が国会内で集会を開きました。

 私は「サラ金業者の巻き返しがある。抜け道を許さず皆様とともに頑張る」と決意表明しました。

(大門みきし参院議員)

困った時は共産党に
「雇用と生活何でも相談会」を開催
「雇用と生活何でも相談」と署名にとりくむ市議団と支部。JMIU(全日本金属情報機器労組)の相談員ら
「雇用と生活何でも相談」と署名にとりくむ市議団と支部。JMIU(全日本金属情報機器労組)の相談員ら

 11月20日、日本共産党市議団は志木駅頭で夕方「雇用と生活のなんでも相談会」をおこないました。年末にむけて失業者がさらに23万人増加し雇用情勢は悪化。賃下げや年末一時金も出ない会社があふれています。

 市議団と共産党支部は街頭相談とともに、国保税の引き下げ、子ども医療費無料化や高校授業料の無償化の署名にも取り組み、署名が87筆集まりました。

認知症を隠さず暮らせる地域づくり
厚生常任委員会視察報告
 11月12日、厚生常任委員会は愛知県北名古屋市の「認知症地域資源活用モデル事業」について行政視察し、日本共産党から石島が参加しました。

 北名古屋市はH18年に合併で誕生した名古屋市のベットタウンで、市民が考えた「認知症を隠さず暮らせる地域づくり」をスローガンにまちづくりを進めています。

 旧師勝町の20年前から「高齢者実態調査」や「認知症実態調査」を行い、虚弱高齢者が増えているのにメンタル面の低下防止策がないと感じ模索する中、国立長寿医療センターの医師の提案で、地域の認知症ケアと全国で初めて「地域回想法」を取り入れ、特徴ある取り組みを進めています。

昔話で脳を活性化「地域回想法」

 「地域回想法」は、歴史民族資料館にある昭和時代の懐かしい生活道具や生活場面をきっかけに、楽しみながら語り合うことで脳を活性化させ、心を元気にし、健康維持や地域づくりにつなげていこうというものです。福祉部門と資料館の教育部門の協同があって実現したそうです。

 有形文化財の旧家の敷地に国の補助金で『回想法センター』を建設、職員二人体制で65歳以上の方を対象に、十人前後で「お手伝いの思い出」などテーマを決めて回想法を楽しむ教室を聞いています。全国に「回想法キット」の貸し出しもしているそうです。

 教室を卒業すると「いきいき隊員」として、仲間作りや世代間交流にも力を発揮できるよう地域支援活動の一つに位置づけます。当日は懐かしい民芸品などが飾られた部屋で、何人かの方がパズルをされていました。

地域のネットワークでお年寄りをサポート

 H19年度には、医師、関係機関、地域住民とで認知症対応コーディネート委員会を設置して、ネットワーク作りや支援体制の整備を進めています。

 認知症フォーラムの開催や、認知症介護支援マップの作成、徘徊する認知症高齢者を捕捉する模擬訓練とSOSネットワークづくり等です。

 認知症サポーター養成講座は「おじいさんおばあさんを大切に」と小中学校でも行い、お店や銀行でも関催していきたいということでした。積極的な見守りを支援する「お互いさまねっと」の登録は425人います。

 「認知症になっても大丈夫」といえるまちのネットワークづくりは、市直営で11人体制の地域包括支援センターと、同じ課にある介護予防担当との両輪の体制で行われているということで、学ぶものがありました。

(記 石島よう子市議)
雨水対策が強化されます
畑中1丁目など6件8825万円
 11月25日第4次臨時議会が開催され、下水道特別会計補正予算が計上されました。今回、4300万円の国庫補助が付くことになり、畑中1丁目地区の汚水枝線工事他、6件8825万円の予算が追加されました。

1畑中1丁目松の実住宅地域の汚水管は、モーターを使ってポンプアップするため経費がかかっている。これを改善するためにルートを変えてバイパスに埋設されている管径200ミリメートルの管で190メートル推進工事をする。

2西堀2丁目地域の雨水を取るため500〜700ミリメートルの管を85メートル埋設工事する。

3この下流の昨年工事をした復旧舗装工事。

4西堀2丁目19番地地域の雨水を流れやすく改善するため野火止用水下の2600ミリメートルの雨水管に直接流し込む10メートル推進工事。


5野火止1丁目の野火止団地地域の雨水を取り込むため、254バイパスの「肉の万世」から「ロジャース」までで1000〜1500ミリメートル管を埋設設計委託する。

6石神会館から石神緑地までの地域の雨水を取り込むため黒目川通りに埋設してある2000ミリメートル管の設計委託です。

(記 こじか伸衛市議)
睡足軒の森で「文化の祭典」
睡足軒の森の紅葉ライトアップ
睡足軒の森の紅葉ライトアップ(写真提供:新座市)
 11月20日睡足軒の森で「文化の祭典」のオープニングイベントが行われました。もみじ亭は26日から30日まで原棋春夫さんの平林寺写真展が展示されます。平林寺、睡足軒の森の紅葉は、もう少し日が経つと、見頃になりそうです。
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