日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2004.12.5  No.1092
日本共産党新座市委員会
所得制限強化で利用できない? 福祉サービス
シリーズNo.2 やめよ!市民負担増
 市が現在検討している「補助金カット」のなかでも高齢者福祉関係の扶助費カットは、多くの方が福祉サービスの対象外となる冷酷なものです。

1敬老祝金事業

 ずっと以前は毎年70歳以上の方に敬老金が支給されていましたが、現在は大幅にカットされ、77歳1万円、88歳2万円、99歳以上の方が3万円となっています。

 今回市はさらに「年齢用件の厳選が必要」と見直し。77歳の支給がカットされる可能性が高いと思われます。昨年の人数は77歳が675人、88歳が199人、99歳以上が20人でした。高齢者の数少ない楽しみを奪うべきではありません。

 ちなみに朝霞市では70歳1万円、77歳1万5千円、80歳2万円、88歳3万円、90歳5万円、99歳7万円、100歳10万円となっています。

2移送サービス費助成事業

 介護度3、4、5の方が寝台専用車輌による移送サービスを利用した場合9割分を補助しています。昨年利用された方は68人でのべ224回でした。市の見直し案は「市民税課税世帯は対象外」にするとしています。

 「市民税課税世帯」とは例えば、55歳夫が妻と老母を扶養している場合、年収266万円以上(月収22万円ほど)が市民税課税となります。

 月収22万円ほどで妻と介護が必要な老母との生活を考えて見てください。生活するだけでも大変な家庭が今後移送サービスの補助がなくなると全額負相(10万円以上)となりとても利用できるサービスではなくなります。

3老人のオムツ支給

 65歳以上の寝たきり高齢者及びひとり暮らし高齢者に月1万円のおむつ代を支給。これは今でも所得制限があり所得税額3万2400円以下が対象ですが、市の見直し案は所得制限を強めて「所得税課税世帯は対象外とする」としています。

 先の例と同じ55歳夫の場合、年収303万6000円以上が所得税課税ですから、月収25万3千円以上の収入があるとオムツ支給は受けられなくなります。

 この他、高齢者居宅改善費助成、重度要介護高齢者手当(いわゆる寝たきり老人手当)、緊急連絡システムなど数多くの福祉制度に所得制限を導入し、市民税、所得税課税世帯は制度の対象外にしようとしています。

 ところが、今まで見てきたように課税世帯といえども決して裕福とはいえない世帯です。

 このような福祉制度は高齢者自身の自立した生活を支え、または在宅介護を続けるために大切な市の独自サービスばかりです。こんな福祉の後退、改悪は絶対に許せません。

注)非課税限度額は扶養人数、65歳以上か否かなどの条件で違います
12月議会はじまる
急増する生活保護費
 12月議会は12月1日に開会され、市長から15件の議案が提出されました。

 主な条例は「個人情報保護条例」の全部改正案が提出されています。新座市は国に先駆けて平成8年6月に新座市個人情報保護条例を制定しましたが、昨年の国会で個人情報関連の5法が決まったことから全部改正するものです。

 一般会計補正予算は4億8186万円を補正増し、総額404億2017万円とするもの。

 今回の補正の特徴は、歳入で臨時財政対策債が約3億8千万円も減収となり、その穴埋めに財政調整基金(市の貯金)を3億3千万円取り崩したことです。また、通常は年度末の3月議会で行っている不用額の見込みの滅額を今回実施し、不足する財源確保をしています。そのため例年なら約6億円ほどの繰越金が翌年度に送られますが今年度はなくなり、来年度の財源確保が大変になります。

 主な歳出は1生活保護扶助費が例年より10%増を見込み約3億円の増。市民の窮状が偲ばれます。2馬場運動場用地購入費と整備工事費など5980万円増。相続発生で買い取るもの3道路拡幅など2608万円増。石神2丁目、西堀1丁目等の生活道路を拡幅する。4放課後児童保育室の入所児童が800人から975人へ増加を見込み管理委託料が2259万円増5家庭保育室が3室増え、委託料増1822万円6集団資源回収事業奨励金1511万円増。新規に9町会が登録などです。

 一般質問は24人、日本共産党は市民要望に基づき6人全員が質問します。どうぞ傍聴においでください。

 日程、質問項目は下記のとおりです。
2004年12月議会日程
12月 1日
(水)
本会議
開会・市長提出議案の一括上程
12月 2日
(木)
休 会
議案調査日
12月 3日 (金) 休 会 議案調査日
12月 6日
(月)
本会議
市長提出議案に対する質疑
12月 7日
(火)
委員会
各常任委員会
12月 8日
(水)
本会議
一般質問 5人
12月 9日 (木) 本会議 一般質問 5人
12月10日 (金) 本会議 一般質問 5人
12月13日 (月) 本会議 一般質問 5人
12月14日 (火) 本会議 一般質問 4人
12月15日
(水)
休 会
 
12月16日
(木)
本会議
常任委員会委員長の報告、質疑、討論、採決
市長提出議案並びに議員提出意見書に対する質疑、討論、採決
12月議会で質問します!
市政に提案日本共産党議員の一般質問項目
こじか伸衛 12月10日 3番目
1. 「観光都市にいざ」は、金をかけず地域経済の活性化と雇用創出をめざせ。
2. 第二区画整理事業や都市計画道路など大型事業のスローダウン、凍結を。
3. 新堀3丁目自転車置き場の確保を。
4. シャトルバスの土日祭日の運行、市内循環バスの運行を。
工藤かおる 12月10日 4番目
1. 住民票などの自動交付機を5台レンタルしようとしているが、見直すべきでは。
2. 定期的な立入り調査などを盛りこみ、「ラブホテル建築規制条例」の改正を。
3. 下水道使用料の値上げ回避を。地下水汲み上げ企業から環境保全協力金徴収を。
4. 介護保険の見直しで、低所得者がサービスを利用できなくならないよう対策を。
保坂フミ子 12月10日 5番目
1. 各学校の老朽化した机、椅子などの備品買い替えを。
2. 児童センター建設、本多の児童センターを小中高生が利用できるよう充実を。
3. 重度要介護手当など高齢者の生活支援サービスを縮小せず充実を。
4. 新開小への通学路に交通指導員、信号機設置などの改善策を。
朝賀ひでよし 12月13日 1番目
1. 自治基本条例制定にむけて、検討期間の拡大、市民参加を進めよ。
2. 遺児手当、ひとり親家庭医療費、難病患者見舞金などの扶助費縮小はやめよ。
3. 市職員の退職勧奨制度をなくす方向を検討すべきでは。
4. 乳幼児医療費の窓口払いの廃止を来年度4月から実施せよ。
石島よう子 12月13日 2番目
1. 「30人学級」の実現で2年生以上の子どもたちにも行き届いた教育を。
2. 新潟中越地震発生時における新座市の危機管理能力について。非常用の物資備蓄は充分か。災害弱者への安全対策。黒目川の護岸改修を県に働きかけよ。
3. 粟原5丁目青梅信用金庫前に高齢者などが休める椅子の設置を。
笠原すすむ 12月13日 3番目
1. 地域経済の活性化対策について。住宅リフォーム助成制度の実施、中小企業向けの仕事の発注を。
2. 情報公開制度を運用し迅速、積極的な情報公開を。
3. 出張所での受付日を本庁での受理日と同日にし、事務処理の迅速化を。
4. 「市財政の危機的状況」の原因はどこにあると分析しているか。市民負担増とサービス低下の検討ばかりでなく、事業の見直し、選択を。
「15階建てマンション反対」の陳情が出される
 12月議会に提出された陳情書は5本です。

 全日本年金者組合新座支部から、最低保障年金制度創設、増税反対、老人医療改悪反対、国による介護保険の低所得者への保険料・利用料の減免制度確立などの意見書提出を求める4本の陳情です。

 また、栗原1丁目の住民から15階建てマンション建設をとりやめ5〜7階建てに変更等を求める陳情が出されました。7日火曜日の委員会で審議されますので傍聴をお願いします。
海上にひしめく米軍艦船
日本平和大会(佐世保)に参加して
 イラク戦争のさなか、長崎県佐世保市で開かれた04年日本平和大会に参加しました。全国から1600人の代表、アメリカ、フィリピン、韓国の代表が加わりました。佐世保は戦前は海軍の軍港、戦後はアメリカの侵略戦争の出撃拠点、燃料・物資の補給基地として重要な役割を担わされていると聞きました。

 大会二日目私は米軍佐世保基地の実態を自らの目で見る「動く分科会」に参加。参加者いっぱいの船で約一時間、ガイド役の佐世保市議の丁寧な説明を聞きながら佐世保湾を一周しました。

 海上にひしめくように浮かぶ米軍艦船、海兵隊をイラクに運ぶ強襲揚陸艦、弾薬・燃料などの補給艦、そしてそれを警護する海上自衛隊の護衛艦など、これが本当に日本の港湾なのかとわが目を疑うようでした。

 横浜湾の2.5倍という広大な港の83%が米軍への提供水域で市民が制限なしに活用できるのはごくわずか、カモメも飛ばないとのことでした。湾岸には弾薬庫や給油所が立ち並び、その目と鼻の先には民家が密集。日米安保の危険な実像を垣間見る思いでした。

 三日目に印象に残ったのは「私は無実の市民を殺した」と全米各地の集会でイラクの米軍犯罪を告発証言している元海兵隊貴ジミー・マッシーさんの「必ず変化は起こる」という言葉。イラクから生還した高遠菜穂子さん、郡山総一郎さんの「イラクでの真実をさらに伝えていきたい」という元気な言葉です。イラク戦争と深く係る朝霞基地と米軍大和田基地のあるわが新座に思いを馳せながら全国からのたくましい多彩な平和運動に《希望》を感じた三日間でした。

(新座市野寺地区平和委員会・細野康雄)
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