日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2005.12.11  No.1143
日本共産党新座市委員会
第二中(階段室天井)から高濃度アスベスト
クリソタイル(白石綿)33%など。一月末以降除去工事
 吹付けアスベストが使用されている26施設の調査結果が12月1日、市議会全員協議会で報告されました。

 アスベストが検出されたのは、小中学校5校、老人福祉センター、公民館など11施設。(下表参照)含有率は1%以上が問題ですが、特に第二中学校ではクリソタイル(白石綿)33%、アモサイト(茶石綿)56%と高濃度のアスベストが検出されました。

 これに対する市の対策は「第二中は、業者を手配して12月3日に浮遊石綿濃度測定(空気中に浮遊しているアスベスト測定)を行い、浮遊防止のため階段天井部を囲いこんだ」また、「八石小と池田小の音楽室の天井からも検出されたので、11月30日から使用禁止とした」「学校の除去工事を優先して除去工事を行いたいが業者が混んでいて一月末以降でないと実施できない。除去費用は平米単価3万円と試算して4356万円」「学校以外の施設はアスベスト浮遊濃度測定を年度内に行いたい」などの報告がありました。

 議員から「浮遊調査費用はいくらか」「普通教室は調べないでよいのか」「新堀小は除去工事後の方が浮遊濃度が高くなったのは何故か」「除去工事に国の支援は」などの質問があり、市の回答の要旨は次のようです。

 「浮遊調査は基本2万円プラス一箇所3万円」「アスベストは防音、吸音剤として使用するので普通教室には使用していない」「新堀小は除去工事直後に測定したので高かったと予想している」「500平米以上の大型除去以外には国庫補助はない」などでした。
アスベストが検出された11施設

●小学校・・・1188.25平米
 八石小、池田小(音楽室、階段室天井など)栗原小(浄化槽室)

●中学校・・・263.68平米
 新座中(昇降口天井)、第二中(階段室天井の最上部)

●消防分署・・・263.76平米
 片山分署、大和田分署(車庫天井、機械室天井、会議室天井等)

●老人福祉センター・・356.75平米(階段天井)

●公民館・・・289.18平米
 野火止公民館(ロビー天井)、栄公民館(3階会議室天井等)

●市民会館・・・50.00平米(空調機械室天井)
中高層マンション、新座市でも
イーホームズが建築確認
 耐震構造計算書偽造の問題は、果てしなく被害が広がっています。民間の検査機関イーホームズが建築確認をおろしているマンションが過去3年間に新座市でも7件あることが共産党の調査で分かりました。

 現在建築中の畑中一丁目13階建てマンションは、近隣住民の皆さんが竣工図や構造計算書の開示、耐震等の再調査を施工主、イーホームズに要求しています。

 イーホームズは中高層マンションだけでなく、共同住宅、昇降機、よう壁など多種多様な建築物の検査をしています。
民間の保育士年末一時金補助
12月補正予算 1000万円余を全額カット
 12月議会が1日から始まりました。補正予算の主な歳出は左表の通りです。

 歳入では、事業が縮小したが都市計画道路東久留米志木線整備に国庫支出金9600万円が交付されています。

 歳出の主なものは、対象者が増えた児童手当の増額をはじめ、利用者が増えた乳幼児医療費、家庭保育室委託料、幼稚園長時間預かり保育事業、障害児者生活サポート事業などを増額。

 第四小用地、児童公園用地購入費の差金を減額。小中学校に障害者用トイレなどのバリアフリー工事、アスベスト使用の調理器具買換えなどが行われます。

 民間保育園保育士の年末一時金は、県が補助要綱を廃止したことで市も廃止。計1039万円もの減額で職員の処遇が心配されます。
12月補正予算・主な事業費
「特養ホーム隣地に墓地拡張はやめて」
共産党、住民の「陳情」採択を主張
 堀の内三丁目の墓地拡張に反対する3本の陳情書は、自民(保守)、公明、民主の反対多数で採択されませんでした。(2本が不採択、1本が趣旨採択)

 宗教法人天照院は住職が代わり、大々的に寺院を改装。隣地を買収して5月に墓地拡張を市に申請しました。近隣住民と隣地の特別養護老人ホーム殿山亀寿苑は6月に1958名の署名を添えて「拡張反対」の陳情書を提出。さらに9月には1万2491名の署名を添えて「墓地拡張に反対し、条例等の変更を求める陳情書」を提出しました。

 陳情は、「1隣接地の環境と調和させるために緑地面積の割合を20%以上とすること。2境界から水平距離2メートルは植樹帯とし墓地を遮蔽すること。3増設の場合も住民説明会を実施するなど新設時と同様な手続きを行うことを求める」などです。

 笠原進議員は「終の住まいとして特養に入所しているお年寄りやその家族が毎日墓地を眼前に見ないように植樹帯で遮蔽することや、墓地拡張の歯止めになるよう条例改正を求めるなど隣接住民の願いはきわめて常識的なもの」と強く陳情採択を主張しました。

 陳情は文教経済常任委員会で7月、9月、11月の3回審議されましたが、発言のほとんどは笠原議員(日本共産党)で、保守、公明はほとんどダンマリ。傍聴していた多くの住民をがっかりさせていました。

 最終結論を出す12月1日の本会議でも保守、公明は何の討論もせずダンマリ。住民の陳情に賛成したのは日本共産党の6人と高邑朋矢議員、星川一恵議員の8人だけでした。
「議員定数10議席削減を求める」陳情など
 12月議会には4本の陳情が提出されました。  総務常任委員会で審議されるのは、「議員定数を30議席から20議席に削減することなどを求める陳情」新座を考える会(山下逸郎氏・北野)ほか1502人から提出。また「独立行政法人都市再生機構の家賃値上げに反対等の陳情」新座団地自治会長神山隆氏(新座)から提出されたものの2本です。

 文教経済常任委員会で審議されるのは、障がい児対応のため「教職員補助員制度の復活・充実を求める陳情」と「学校敷地内における県教職員の駐車料金徴収を行わないことを求める陳情」の2本で、新座市教職員組合執行委員長上田敏夫氏から提出されたものです。

弱者の存在 否定する改憲許すな
「輝け憲法9条 さいたま集会」に1400人の熱気
「輝け9条・埼玉のつどい」
憲法改悪を許さない各地・団体の行動を交流しあった「埼玉のつどい」
=2日、さいたま市浦和区
 12月2日夜埼玉会館で「輝け9条・埼玉のつどい」が開かれました。

 自民党が新憲法草案を発表したなかで「9条を守ろう」という高まりを反映し会場は千四百人の熱気で満員でした。

 第一部は笑工房の木藤なおゆきさんの憲法漫談で会場は爆笑。第二部ではジャーナリストの斉藤貴男さんが「憲法をめぐる動きを考える」と題して講演しました。

 斉藤氏は一般新聞が自民党の新憲法草案を肯定的に取上げ、特に9条の1項を小泉首相の「つるの一声」で残ったことを賞賛する報道を批判。

 戦力不保持と交戦権否認を定めた9条2項の廃止は、自衛隊が国防、国際協力、国内の秩序維持に活動する、つまり「米軍との共同作戦も含めて何でもやれる」ことになると警鐘を鳴らしました。

 また、小泉内閣が「改革の名で「アメリカ社会のミニチュア版」を作ろうとしている。特に教育の分野に「選択と集中」という企業論理を持ち込み、子どもたちを就学前から選別し「教育はできる子だけに必要。できない子は請負労働者に誘導。就職先もなく自衛隊に入隊せざるを得ない若者が増えるのを見込んで自民党の草案には徴兵制がない。現在のアメリカがそうだ」と鋭い指摘を行いました。

 最後に埼玉憲法会議の青木弁護士が「国民過半数の賛成を得るため、憲法9条を守る、もしくは社会的弱者の権利を守るの一点で一致できる人にも呼びかけよう」と訴え閉会しました。

(投稿・境・片山)
小森陽一さん(「九条の会事務局長」)が記念講演
「大和田・中野九条の会」が発足
「大和田・中野九条の会」発会記念のつどい
 11月27日、大和田公民館で「大和田・中野九条の会」の発会記念のつどいが行われ、60人が参加しました。

 新座市大和田・中野地域に在住の22氏が呼びかけ人になっています。記念講演は東京大学教授で「九条の会」事務局長の小森陽一さんが、「憲法をめぐる今日の状況」と題して講演。オイル高騰で納豆の包みが小さくなったなど、身近な題材からアメリカの世界戦略を解き明かし、「北朝鮮や中国、北東アジアの平和を外交努力で実現する要に日本の九条がある。これを死守する意義」をグローバルに熱烈に訴え、参加者に大きな感銘を与えました。
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