日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2011.8.28  No.1429
日本共産党新座市委員会
家具の転倒防止器具「ふんばる君」など無料支給
65才以上高齢者世帯や障がい者世帯に
 8月22日の臨時議会では防災対策の強化をめざす補正予算が提案され、賛成多数で可決されました。
 日本共産党は「市民の願いをもとに、私たちが6月議会で予算修正案で提案したものも多く予算化された。9月議会でもっと充実させてほしい」と述べて賛成しました。
 家具が倒れて高齢者などに被害が及ばないよう、家具転倒防止器具「ふんばる君」と、ガラス飛散防止フィルム約1000万円も予算化されました。
 「ふんばる君」は、タンスなどの下に入れるビニール製の器具。65才以上の高齢者世帯や障がい者のおられる世帯で希望する方に無料で支給します。ガラス飛散フィルムは希望者には無料で業者が貼付します。

 共産党は、「対象は何世帯か」と質問。
 市民環境部長は、「65才以上高齢者世帯4462世帯、障がい者世帯5333世帯、その他で合計1万2995世帯のうち、希望者を一割程度として1250世帯分を予算化した。早いもの勝ちというわけではない」と答弁しました。
 共産党は取り付けの手伝いも希望者には実施してほしいと要望しました。
子ども手当が10月から減額
子育て支援が政争の具に
高橋ちづ子衆院議員
高橋ちづ子衆院議員

 10月から子ども手当の支給削減を盛り込んだ法案が23日、日本共産党以外の民主、自民、公明など各党の賛成多数で衆院で可決された。

 現行月額1万3千円を10月から3歳〜中学生までは月額1万円に減額、第3子以降は1万5千円(但し3歳未満と3歳から小学生まで)に変更する。

 高橋千鶴子議員(共)は反対討論で、「特例国債法案を人質に政権に打撃を与えようとする自公に民主党が妥協を重ねた結果だ」「増額となる子ども300万人に対し、減額は1420万人に上り、年少扶養控除廃止と併せて大多数の世帯が減額だ。総合的な子育て支援をおこなわないまま現金支給だけを減らすものだ」と厳しく批判した。

 公明党は「子ども手当廃止で復興財源が捻出できる」と述べ、他の党も、大企業・大資産家への2兆円もの減税や政党助成金等のムダ遣いに触れずじまい。
 子育て支援が政争の具にされ後退した。

米軍海兵隊が自衛隊と連携
陸上自衛隊・朝霞駐屯地
防衛省に説明を求める塩川議員ら
  防衛省に説明を求める塩川議員ら

 陸上自衛隊朝霞駐屯地に、7月20日から米軍の海兵隊将校が駐屯していることが判明しました。
 塩川衆院議員が8月12日防衛省職員に説明を求めることになり、同席しました。
 職員は「常駐ではなく随時必要な時に来て、連絡調整をしている。米陸軍は平成15年から22年6月まで来ていたが、現在は来ていない。海兵隊は初めて。周辺自治体には説明していない」と述べました。

 自衛隊関係の新聞『朝雲』で火箱陸幕長は、「陸自と海兵隊の間で各種の研究、防衛力整備などで連携を図る中、将来的に海兵隊と連携することが好ましいとの判断から、兼ねてより双方で調整を図り受け入れを決め実現した。陸自からはすでに米太平洋陸軍司令部と沖縄海兵隊司令部に連絡幹部を各一人、バージニア州の米海兵隊の戦闘コマンドにも派遣している」と報じています。

 ”海外への殴り込み部隊”である米海兵隊と自衛隊の連携強化は重大です。

(記・笠原進市議)

放射性物質検査
9月から地下水を水質検査
 新座市の水道水は、約7割を大久保浄水場(さいたま市内)からの県水、約3割を市内の地下水でまかなっています。
 県水は県が測定してきましたが、9月から新座市が市内の地下水の水質検査を始めます。西堀、片山、野火止浄水場、新座団地給水場の4施設。
 これは「近隣市で検出していなければ測定しなくてもよい」という国の方針が変わり、6月30日に厚労省から「今後の水道水中の放射性物質のモニタリング方針」で月一回の調査に変わったことに基づきます。
 なお、新座の水「森透水」に使用する堀ノ内二丁目地内の飲料用地下水の放射性物質検査ではセシウムなど不検出です。
保育園や集会所は計画的に建替える
旧耐震基準の公共施設について
 8月22日の臨時議会で、公共施設の耐震診断と改修計画について市の考え方が示されました。
 昭和56年5月31日以降の旧耐震基準で建築されたものの内、耐震改修工事が未実施のものは24か所25施設あります。(下表参照)
 No.1からNo.5までの市役所本庁舎、第三庁舎、東北コミセン、老人福祉センター(みどり学園含む)は耐震診断をおこなうため委託料約1450万円が予算計上されました。

 No.5の市民会館中央図書館は9月議会に耐震補強工事の設計委託料を予算化し、24、25年度に改修する予定です。No.6の野火止公民館は来年度解体、No.12の西堀保育園は現在建て替え中です。第一保育園は来年度、第二保育園は再来年度に建替えの計画です。

 他の保育園や集会所についての市の方針は、「耐震診断は二階建て以上の比較的大きな施設を対象に行う。平屋建ての集会所などは耐震診断はせずに、計画的に建て替えや改修を進めていく方針です。

 共産党は、「木造造りの北野保育園の保護者から耐震が心配だとの声が寄せられている」と質問。
 市長は「地権者の好意で保育園を建てて借りているという特殊な事情があり、建替えの交渉を進めているところです」と答えました。
耐震改修工事が未実施の公共施設(旧耐震基準で建設)
”低線量放射線を長期に放射”内部被ばく専門医語る
栄 池田 九条の会
次世代の命健やかに 肥田舜太郎医師(94)が講演
  次世代の命健やかに
  肥田舜太郎医師(94)が講演

 栄・池田九条の会主催の第5回「戦争体験を語り継ぐつどい」が8月20日福祉の里で開催され78名が参加しました。
 はじめにアルパ(スペイン語でハープ)とケーナのコンサート。「コンドルは飛んでいく」等おなじみの曲で南米の地に思いをはせました。

 内部被爆の専門医・肥田舜太郎さんの講演はご自身も被爆され、被爆者を長年治療しながら核廃絶運動に携わってこられた先生ならではのお話でした。

 軍医として広島に赴任して被爆し、被爆者をずっと診てこられた先生。広島に原爆が投下された後、それについての研究・調査・学会活動はアメリカの軍事秘密として一切禁止され、被爆者個人にもかん口令が敷かれた。だから日本に記録がないし、研究を続けると“重罪”となり職を奪われてしまう。そんな中で「原爆関係の本5冊を翻訳したり活動してきたのは私だけ」とのこと。
 「福島原発」も「広島と爆弾」と性質は同じで、半年後あたりから色々な症状が出てくる。今、神奈川や埼玉で起きている口内炎、これはすぐ直る、その次に出てくる皮膚を通して入ったものが怖い。量の多寡ではなくちょっとでも入れば内部被曝です。

 放射性物質は粒で、粒の大きさが問題。1mmの60億分の1(!!)が粒の直径。目に見えず匂いもないこの物質が鼻、口、皮膚から体の中に入り、血液、胃、肝臓についたら、18時間に1回崩壊(放射性物質は放射線というエネルギーを外に出しながら別の物質へ変化する)して放射線を出し続け体は壊され、同時に近くの細胞も壊される。 核爆発と同時に放射した放射性分子が体を貫通し、すべての内臓、諸臓器を一瞬に破壊し短時間に死亡させた「体外被爆」と違って、「内部被曝」はゆっくり長期にわたって体内から低線量放射線を放射し続ける。

 先生の著書によると、「今まで闇の中に閉ざされていた内部被曝の実相が被爆者の集団訴訟を通じて少しずつ明らかになりはじめた」とのこと。
 94才というご高齢にもかかわらず、1時間ずっとお立ちになったままの講演は圧巻でした。
 先生は最後に「核は、どんな理由があっても爆弾にするのはもちろん、平和利用にも絶対使ってはいけない。自分のコントロールから外れたら最後、手がつけられない。日本からそれをなくすために力を尽くし、我々の後を継ぐ命を健やかにつないでいくしかない」この言葉に拍手が鳴りやみませんでした。

(投稿・広瀬)

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