日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2004.12.19  No.1094
日本共産党新座市委員会
大型事業(区画整理、新設道路)の見直し、凍結を
 小鹿議員は12月議会で「増税や市民サービス切り下げでなく、大型公共事業の凍結、見直しを進めよ」と一般質問しました。

 既報のように、市は「財政が大変だ。」と1下水道料金、国保税の値上げ2公民館、墓園和室、体育館などの使用料値上げ3敬老祝い金、オムツ支給の補助金カットなど「値上げ14項目、サービス廃止・切り下げ62項目」を検討しています。

財政難の時5億円強かかる電線地中化か?(新座駅前区画整理地内)

 小鹿議員は「市長は市民負担増ぱかり検討している。財政が悪化した原因を解明し、従来型の大型事業を見直すべきだ。」として次の事業の凍結・見直しを迫りました。

1新座駅南口第二土地区画整理事業の全体のスローダウン。(平成17年は17億円、18年は19億7800万円の財源と起債が必要)また5億円以上かかる『電線地下共同溝』はやめるべき。

2市民が強く要望しているわけではない都市計画道路東久留米・志木線の数年の凍結とスローダウン。(平成21年からの22億円強の借金返済の見通しがない〉

3新座駅北口第三土地区画整理事業の凍結。4実質債務100億円を抱える土地開発公杜の計画的な道路用地買収などです。

「あれもやりたい。これもやりたい」

 ところが市長は「1共同溝は是非やりたい。2事業が進行しているので平成20年度以降は計画的にやっていきたい。3事業認可まではやりたいが10年〜20年計画となるかもしれない。4今後は事業は増やさないが現在の12本の道路拡幅はやりたい。」と答弁。

 小鹿議員は「市長はあれもやりたい、これもやりたいと、これからの財政支出についてもちっとも緊追感が感じられない。後年度の市民負担に頓着せず、借金を695億円まで膨らませたやり方に反省がない。その一方でささやかな『オムツ支給』を取り上げ寝たきり老人から布団を剥ぎ取るようなやり方は許せない。」と追求しました。

 市長は「平成17年の予算化にあたって税収との関係では新設建設事業は凍結、先送りということも考えざるをえないと思っている」との答弁がありました。
37%の大幅値上げやめよ!
下水道事業の借金分を市民にしわ寄せ 下水道使用料
 工藤議員は市が3月議会にも上程しようとしている「下水道使用料の大幅値上げはやめよ」と一般質問しました。市は「22年据え置いてきた。財政が厳しく、市民もある程度のご負担を」として37%もの大幅値上げを検討しています。県も「新座市は下水道の経費回収率が低い」として値上げを迫っています。

 しかし、この経費回収率(使用料÷汚水処理費)は新座市の場合、汚水処理費の中の借金の償還額が多額なために回収率が他市より低いことが分かりました。

 工藤議員は「市は国庫補助を受けずに下水道普及に力を入れてきたために260億円もの借金がある。借金償還額が占める割合は、狭山市が56%、朝霞市が45%に比べて新座市は74%と群を抜いて多い。借金のしわ寄せを値上げとして市民に被せるのはオカド違い。また、業務用の下水道使用料が狭山市の半額で大変安い。汲み上げ量相当分を全額支払っていない大手企業から徴収して、家庭用使用料を据え置く検討をすべき」と主張しました。

 市は「歴史的文化遺産である野火止用水清流化対策のため周辺の下水道整備を急いだこと、私道の本管敷設も下水道会計でもったため国庫補助が少ない。」と答弁しました。

 工藤議員は「下水道普及を急いだのは市の施策選択であり、その結果生まれた多額の借金を使用料値上げに被せるのは責任転嫁だ。また、凸版、武蔵野フーズ、不二家、オリエンタル酵母の市内の大手四社は井戸水をたくさん汲み上げている。一ヶ月に一万立方メートルも汲み上げている大手企業から(仮称)環境保全協力金の徴収を検討し、家庭用の使用料値上げはやめよ」と提案しました。
「寝たきり老人手当」(重度要介護高齢者手当)削るのか
 保坂フミ子議員は市が「財政困難」という理由から突然、検討を始めた「重度要介護高齢者手当や緊急連絡システム、オムツの支給などの福祉施策を削るのか。所得制限の導入をやめよ」と一般質問しました。

 「要介護高齢者手当」は要介護4、5の寝たきりに近い方たちと介護する家族に月8000円から5000円の手当がでるものです。

 ひとり暮らしの高齢者宅に設置して緊急時に消防署につながる「緊急連絡システム」、月額一万円の「オムツ代」補助も大切な福祉施策です。

 保坂議員は「重度要介護手当は579人、緊急連絡システムは496人が利用していて、さらに充実が望まれている。オムツは県内のほとんどの自治体が所得制限なしで支給しているのに、新座市は所得制限がある。これをさらに強めようというのか。」と追求。

 さらに「3月にまとめた『事務事業評価』の中で、これらの福祉施策は高齢者人口の増加に伴い、ニーズは高くなると思われるので、存続すべきと評価している。市がみずから存続すべきとしているものをなぜ削るのか」と質しました。

 市長は「現在のままでいくか。変更するかは今後の財政の状況」と答弁しました。
「避難通路に可燃物(ダンボール)」など
ドン・キホーテ野火止店に15項目の指摘
 ドン・キホーテ浦和花月店の火災後、議員団は新座消防署に野火止店などの立入り調査状況を聞きました。以下その結果です。

 「消防署はドン・キホーテ管内3店舗(和光に2店舗)と類似ディスカウント大型店ロヂャーズ計4店舗の緊急立入り調査を12月14日の9時から16時まで実施した。ドン・キホーテは全国的にジャングル陳列、圧縮陳列が特徴で、避難口がふさがれるなどの指摘があるが、野火止店でもかなりの違反があり、次の15項目を指摘した。

《消防計画の未作成、消火訓練不足、避難通路の幅員不足、階段室に可燃物(ダンボールなど)、建物内の防火シャッターの閉鎖不良、消火器の一部未設置、誘導灯の一部未設置、スプリンクラーヘッド散水口が商品で障害、喫煙所表示の未設》など。

 和光店でも類似事項があった。ロヂャーズ店も避難訓練の回数不足、誘導灯の点滅不良、消火器の一部腐食、ドアの閉鎖不良などかなりの指摘事項があった。」とのことでした。

 今後は2週間以内に改善方を再調査するそうです。市民や従業員の生命、安全を守るため事業者は防火基準を厳守し、消防署の徹底した指導を望むものです。
統一教会の講師、右翼団体幹部
高橋史朗氏(県教育委員侯補)ってどんな人?
 上田知事が埼玉県教育委員に就任要請している高橋史朗・明星大教授とはどんな人物なのか。まず彼は霊感商法などの詐欺商法で社会的批判を浴びている統一教会のいわば「広告塔」。大学やゼミで「純潔教育」等の講演会をさかんに開催し、そこで集めた学生を集団結婚式に組織していく訳です。

 また、改憲を主張する「日本青年協議会」・右翼団体の幹部。従軍慰安婦はうそなどと説く「新しい歴史教科書をつくる会」の前副会長、「つくる会」の歴史教科書(扶桑杜)現行版の監修者でもあります。特定教科書の利害関係者が「教科書採択の権限」があり、公正中立な立場が厳しく求められる教育委員にふさわしいでしょうか。
非戦の誓い、心新たに
日本軍の蛮行ドキュメント映画と体験を交流
 12月11日、新座、朝霞、志木、和光の四市革新懇のよぴかけで、「中国侵略と太平洋戦争を語る・・・映画と講演の夕べ」が朝霞市産業文化センターで開かれ、32名が参加しました。

 映画はあべ野人監督「恐怖の南京大虐殺」(約一時間)および、アメリカ公文書館所蔵の秘蔵のフィルム「日独伊ファシズム殲滅の戦争」(約三十分)を上映しました。子を抱く母親を生き埋めにする目を覆うような日本帝国主義軍隊の蛮行が生々しく写しだされました。

 体験報告に立った志木市在住の染井進氏は「私は日中友好運動の中でたびたび訪中し、柳条溝事件のデッチアゲで始まった十五年戦争での日本軍の蛮行、部落民三千人を皆殺しにした、平頂山事件の発掘記念館を見学し、戦争の残酷さに慄然とした。」と告発。つづいて新座市在住の斉藤氏は「私の太平洋戦争」と題し「フイリピン戦線に送られた日本兵五十万のうち生還者は七万五千人だけで、死亡者の大部分は餓死であった。」と語りました。

 出席者から戦争下の苦しかった体験がつぎつぎと語られ、「戦争を再びくりかえさないため憲法九条を守ろう」との決意をかため合いました。
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